前立腺がん

前立腺がん

前立腺がんとは

前立腺は男性のみにある臓器で、尿道を取り囲んでいます。イラストでは黄色の部分となり、 通常は約3センチ程度で、クルミほどの大きさです。精液の一部である、前立腺液を作っている臓器です。


前立腺がんは、前立腺の細胞が、正常な細胞増殖機能を失い、無秩序に自己増殖することにより発生します。

早期の前立腺がんは、自覚症状がない場合がほとんどですが、尿が出にくい、排尿の回数が多いなどの 症状が出ることもあります。


前立腺がんと前立腺肥大症は異なる病気です。

前立腺肥大症は、前立腺の細胞が増加する良性の疾患で、高齢に伴い増える病気です。

尿が出にくい、排尿の回数が多い、尿の切れが悪いなど、前立腺がんと似ている症状が現れ、 前立腺がんと同時に起こることもあります。



前立腺がんのリスク分類

前立腺がんは、「がんの進行度」、「PSA値」、「グリーソンスコア(がんの悪性度)」によって、 低リスク、中リスク群、高リスク群に分類されます。


見えるけれど小さいがんで、PSA値が10以下でも、グリーソンスコアが8以上の場合は、高リスク群となります。


前立腺がんの治療について

前立腺がんの主な治療法は、監視療法、手術(外科療法)、放射線治療(陽子線治療含む)、ホルモン療法、化学療法です。

リスク分類、年齢、期待余命や、患者さんの治療に対する考え方などをもとに、治療法を選択していきます。



前立腺がんの放射線治療について

放射線治療は、高エネルギーのエックス線や陽子線を病巣(がん)に照射してがん細胞のDNAに傷を与え、 がん細胞の増殖を防ぎ、死滅させる治療です。

前立腺の周辺には重要な臓器(膀胱や直腸)があり、これらの臓器に対しての照射線量をできるだけ 抑えて、副作用や合併症を防ぐことが重要になります。

エックス線治療(IMRT)と陽子線治療の違い

特徴
 IMRT
(強度変調放射線療法)
 IMRTは高精度放射線治療のひとつで、従来の放射線治療の比べ、がんの部分に多くの放射線を照射することが できる。多方向から照射される放射線の量を出口ごとに調整でき、複雑な形をした病巣に対しても正確に、かつ 周りの正常な部分の損傷を押さえた治療が可能。
 使用するエックス線は、皮膚の表面近くが最もエネルギーが高く、人体を進むにつれて、徐々にエネルギーが小さくなる。
 陽子線治療  陽子線は設定した深さに到達したときに、病巣に最も高い治療効果を与え、止まるという物理的性質を持っている。 病巣の奥の正常な部分には陽子線が突き抜けないため、周囲の正常組織への影響をする少なくすることが可能。
 従来のエックス線治療に比べて副作用の低減が期待できる。

IMRTと陽子線の線量分布(がんへの放射線の当たり方)の違い



前立腺がんの陽子線治療について

転移のない前立腺がんが、陽子線治療の対象となります。また、リスク分類によって、治療法が異なります。



受診について

2018年4月から、前立腺がんの陽子線治療は保険診療で行うことができるようになりました。

陽子線治療を受けるには、病気の状態に対して陽子線治療が最適であるか、当センターの医師による 診察と診断が必要になります。

治療を希望される方は、まず初診予約をお取りください。なお、初診予約は、かかりつけの主治医の先生とよく相談されてからお取りください。

初診日までにご用意いただくもの

1.診療情報提供書(紹介状)

2.CT、MRIなどの検査データ

3.プレパラート

4.保険証