大会長より

「ごあいさつ」

image

 本学会は,新たな学術分野である「放射線神経生物学(Radiation Neurobiology)」における研究を推進する学会で、神経系に対する放射線の影響を基礎から臨床にわたって広く探索し医学の発展に寄与することを目的としています。従来の、放射線腫瘍医学、放射線生物学、脳神経外科学、神経生物学などの研究分野が重なり合う「未開拓の領域」であり、これからの発展が期待されています。


 放射線治療では、粒子線治療や定位的放射線治療などが目覚ましく進歩し、中枢神経系や頭頸部の腫瘍などの病変に対しても侵襲性が低い根治的治療が可能となってきました。その一方、放射線照射により神経系細胞や組織に引き起こされる様々な事象の発生メカニズムや、神経系に特有な現象の有無などは未だ十分に明らかにされていません。また、地上や宇宙空間での放射線被ばくや医療被ばくに対する社会的関心が高まっていますが、このような環境放射線が長期間にわたって中枢神経系へどのような影響を及ぼすかどうかもまだ十分に明らかにされていません。

 この学術大会では主に第一線で活躍されている神経生物学者、放射線生物学者、放射線腫瘍医、脳神経外科医らが一堂に会し、放射線の中枢神経への影響に関する知識を交流し議論を行います。また本大会は、海外からも著名な研究者を招聘することで最新の知見を得ることができる場となっており、第8回の今回は、一般参加者としてこれらの分野での基礎と臨床研究に携わる研究者、医師、大学院生など合計120名程度の参加を予定しております。

 今回、筑波大学陽子線医学利用研究センターが本国際学会を主催することで、中枢神経系に発生する腫瘍などの疾患を患う多くの患者様の予後の向上とともに、環境被ばくに関心を持つ世界中の多くの方々の生活と暮らしに貢献できるものと信じております。つきましては本学会の開催に当たり、格別の御理解とご協力を切にお願い申しあげる次第でございます。





平成29年6月




                         第8回国際放射線神経生物学会大会

                                 大会長 坪井康次

                             筑波大学医学医療系 教授

                           陽子線医学利用研究センター長





 

2017年06月01日