医学物理士を目指す皆様へ

医学物理士レジデント卒業生からのメッセージ

陽子線、X線、電子線、RALS、温熱療法。
一つの施設でこれほど充実した研修ができるところは、
なかなかないと思います。

当院の医学物理士レジデントを選んだ理由を教えてください。

やはり、陽子線があることです。陽子線、X線、電子線以外にも、RALSと温熱療法もあり、一つの施設でこれほど充実した研修ができるところは、なかなかないと思います。また、私は診療放射線技師の資格ももっていますので、技師として就職するという選択肢もあったわけですが、その場合は技師としての業務が基本となり、放射線治療の部署に配置されるとも限りません。筑波では、大学ですので物理教員もおり、研究、開発的なことにも関われると考えました。

実際に研修を受けてみた感想を教えてください。

課題解決型教育プログラムと銘打っている通り、単にQA・QCや治療計画のルーチン業務を習得するだけではなく、そうした日常業務や既存のプロトコルの問題点を見出し、解決することを課せられました。それは、既にある装置、手法、運営体制でひとつの完成した形として業務が進められている中では困難を伴うこともありますが、そうした、現状を改善し新しいものを生み出していこうという大学ならではの方向性の中で、魅力的な研修を行うことができました。

どんな方に研修プログラムをおすすめしますか?もしくは来ていただきたいですか?

理工系出身者で技師の資格をもっていない人にとって、当研修プログラムは臨床研修生教育コースに認定され、医学物理士の資格取得に必要な業務経験を積むことのできる貴重な機会です。前項で触れた改善の方向性は既存の概念にとらわれない科学の感性にも通じるものであり、日々の臨床現場においても科学的分析能力、開発能力が求められる、やりがいのある職務です。ぜひこの制度を活用して医学物理士にチャレンジしていただきたいと思います。

これから進路を検討している学生や医学物理士を目指している方々にメッセージをお願いします。

医学物理士は、放射線分野の高度化する医療技術を支えることが期待されているわけですが、日本では国家資格化されておらず、地位が確立されているとは言い難いのが現状だと思います。そうした中で医師や技師など多くの他職種の人たちと業務を進めていくためには、協調性や組織の中で仕事を行う基本的な能力がまず求められます。その上で、様々な場合の判断基準は、それが患者さんにとってより良い医療の提供になるのか、ということなのだと、私自身も肝に銘じて取り組んでいます。

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