外部照射

筑波大学における外部照射治療

三次元照射治療

複数の方向から三次元的にがん病巣へ照射する治療法です。比較的小さな腫瘍に対して用いられ、局所制御率は、手術に引けを取らない程の成績が多数報告されています。1点に集中して照射するため、1回の線量は従来の治療法よりもはるかに多くなり、治療回数は、4-10回程度と少なくなります。

適応疾患:脳腫瘍、肺がんなど

強度変調放射線治療

放射線を当てたい範囲に凹凸があったり、守らなくてはいけない範囲と複雑に入り組んでいる場合などに行う治療法です。複数の方向から放射線を照射する点は3次元照射治療と同様ですが、強度変調放射線治療では、放射線治療装置に内蔵された多分割コリメーターを高速で動かすなどの手法により、各ビームの強度に変化を持たせ、凹型の線量分布を実現します。腫瘍に放射線を集中させ、周囲にある正常組織への照射量を減らす事ができます。

適応疾患:前立腺がん、脳腫瘍、頭頸部がんなど

術中照射

通常の放射線治療で効果を上げる事が困難ながんに対し、手術によって病巣部を露出して、放射線(電子線)を照射する治療法です。また、がんの切除手術を行った後に、がんが残っている可能性がある場所にも、術中照射治療が行われます。手術の操作により、守らなくてはいけない臓器を照射野から外すことができるため、がんだけに狙いをつけて高線量の放射線を当てる事ができます。

適応疾患:胆道がん、膵臓がん、神経芽腫など

全身射線

白血病や悪性リンパ腫などの造血器腫瘍の治療方法の一つとして、骨髄移植が広く行われるようになってきました。健常な骨髄細胞を点滴して移植する骨髄移植治療の前処理として、放射線治療や抗がん剤で病んだ骨髄の細胞を完全に消失させます。筑波大学では血液内科のグループと協力し、治療を行っています。

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